作品名:ルーム
評価:★★★☆☆
前に映画館で何かの映画を観た時に予告編を観た事があり、気になっていたのでシン・ゴジラと一緒に借りてきた
予告編を観た時にはサスペンスかと思っていたのだが、観てみてるとヒューマンドラマだった。この映画には激しいドキドキもワクワクも無い
異質な状況を描いてはいるが、焦点はあくまで人の心だ
本当に最近の映画の予告編は困りものだ
予告編で本編と違った印象を意図的に与えるのは反則技だろう
この映画、実の父親が娘を監禁して、自分の子供を7人も産ませたオーストリアの事件『フリッツル事件』を元にしていると言われているが、そこまで猟奇的な作品ではない
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%84%E3%83%AB%E4%BA%8B%E4%BB%B6
犯人の男はそれほど凶暴でもなく、可能な限り監禁している親子の要望を聞いているように見える
おそらく、制作側は人の心に焦点を当てて描きたいが為にバイオレンスな描写を意図的に最小限にしているのだと思う
それではヒューマン映画として観てみるとどうかと言われれば、それはそれで中途半端であると言わざるをえない
5年間、産まれてから一度も部屋の外に出た事のない、その部屋が世界のすべてだと信じている子が外に出たらどうなるのか、という部分にフォーカスしたいのか
長期間監禁された親子の解放後PTSDにフォーカスしたいのか
その辺りが中途半端で、映画の前半で感じられた勢いを殺してしまっている
ただ、作品としては一応の体をなしており
期待ほどではなかったが、完成度は高い
ヒューマン映画好きならば観てみる価値はあるだろう
映画『ルーム』予告編
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